お茶

2020年のエコ茶会は、オンライン開催になります

先日、公式サイトにも掲載したのですが、こちらでもご紹介を。

毎年、お茶好きのみなさんにご期待をいただいております、地球にやさしい中国茶交流会(通称:エコ茶会)。

今年は、お茶のイベントがどんどん中止や延期になっているので、「どうなるんだろうか?」と心配されていた向きもあるかと思います。

結論としては、タイトルの通りでして、

2020年のエコ茶会は11月21日・22日(土・日)の2日間、オンラインでのみ開催

ということにしました。
元々は、浜松町の新会場を使う予定だったのですが、その予定は2021年11月27日・28日(土・日)に延期とします。
今年は実際の会場は無しで、オンラインのみで集まりましょう、ということにしました。

 

理由はもちろん・・・

このような決定に至った理由は、もちろん、世界を騒がせている新型コロナウイルスのためです。

イベントというのは、基本的に大勢の方に一カ所に集まってもらうものです。
”場”を作り、そこで大勢の方と体験を分かち合うことが、イベントの本質的な価値だと思います。

が、室内の会場開催なので、換気を十分にするにしても「密閉」空間です。
さらに大勢の方が来場されれば、当然、人溜まりが出来たりするので、「密集」を避けられません。
買い物をしたり、茶席に座ったりということになれば、お店の方や茶席の方同士で「密接」にもなるでしょう。

3密コンプリート。

さらにエコ茶会の場合は、やはり、「お茶を飲んでナンボ」のイベントです。
不特定多数の方が集まる3密環境で、みなさんに口に飲み物を運ばせる。

・・・ありえません。

東京でこんなのやったら、チコちゃんならぬ百合子に叱られます。

 

さまざまな可能性を検討しました

検討段階では「試飲を無くしたら良いのではないか」とか「お店と通路をビニールシートで仕切れば・・・」とか「入場人数を制限して時間制にする」というようなアイデアも寄せられました。
が、そのようなことをしたら、エコ茶会の魅力を大幅にスポイルすることになります。

エコ茶会がこれまで実現してきた良さが出ないのであれば、それは別のイベントです。
やっても意味が無いですし、楽しみにしてきていただく方にも不誠実だろうな、と。

なにより、この病気は、自覚症状が無いままに感染を広げる可能性がある病気です。
入口でどんなに手指消毒を徹底し、検温を行ったとしても、自覚症状の無い感染者が会場に紛れ込んでしまう可能性は否定できません。
そこへ3密が重なれば・・・、最悪の事態にもなりかねません。

もちろん、今後はいわゆる「新しい生活様式」が浸透し、大規模な食イベントにおける運営スタイル・ノウハウが、急速に構築されていくことでしょう。
ただ、それは今、すぐに手に入るものではありません。
自分たちで試行錯誤をしてノウハウを構築するには、あまりに時間が短すぎます。

今やコロナ先進国?になってしまった中国でも状況は同じです。
中国では、スマホに仕込んだ健康コード(健康码) という仕組みで、ある程度、感染者と非感染者を峻別できるシステムがあります。
が、そのようなシステムがあっても、不特定多数が集まるような、お茶の大規模イベントの開催にはきわめて消極的です。
大勢の人を集めることのリスクを冷静に判断しているとも言えます。

このような状況で、出店者の方に出店のお声がけはとてもできませんし、セミナーや茶席をやってくださいともお願いできませんし、なによりお茶好きの方に「安心して来てください」とは言えません。

そんなわけで会場でのエコ茶会の開催は、今年は中止という決断になりました。

とはいえ、来年のエコ茶会の会場は既に押さえました。
来年のエコ茶会までは1年半あります。
その間に大規模な食イベントのノウハウが確立していれば、再開は出来ると思います。

「会場での開催は、それまで待とう。まずはみなさんが健康でいること」というのが結論になりました。

 

主催者的には単純に「中止」が楽ですが・・・

「会場で開催できなければ、完全に中止」とした方が、主催者的には大変に楽です。

が、年に1回のエコ茶会を楽しみに待っている方もいます。
この日に一年分の茶を買うんだ、とか茶器はエコ茶会で買おう、のように決めてくださっている方もいます。
お店の方にとっても、年に一度のエコ茶会というのが、大きな柱になっているお店もあります。

そうした諸々の期待を背負っているイベントでありますし、なにより1年に一度のイベントで”お茶好きさん同士が交流する”という流れが途絶えるのは避けたい。
そのようなことから、「何か出来ないだろうか」と、あれこれ検討した結果、オンライン開催を行うことにしました。

中国では、広州交易会のような大規模展示会がオンライン開催に切り替わったりしていますし、先に挙げた茶葉博覧会などもオンラインに切り替えています。
また、茶農家さんなどがオンライン配信(直播)で茶葉の販売をしてみたり、同じようにオンライン配信で、お茶情報を流すお茶の先生などもいたりします。
中国茶なので、そういう中国の流れを日本に取り入れてみるのも面白いかも?と思いました。

いつものようなスタイルでの交流はできませんが、オンラインならではのメリットがあるかもしれません。
距離や時間の制約を越えることが出来るので、「今まで気になっていたけど、参加できなかった」という方にも、参加の道が開かれます。
地方から遠征でいらしていただく方も大勢いたのですが、「交通費と滞在費がお茶や茶器、イベント参加費に回せたらなぁ・・・」というのも、一つのホンネでしょう。
オンライン開催にすることによって、このあたりが変えられるかも・・・と思います。

オンライン開催といっても、出店者さんのネットショップにリンクを張るだけ、とかではありません。
やはり”イベント”ですから、体験を共有することが必要です。
動画のオンライン配信を行い、みなさんで体験を共有することは必須だと思っています。

 

ただいま猛勉強中

オンライン開催は、全く初めての試みになるので、

・どのようなことが出来るのか?
・それを実現するためには、どんな能力(知識や技術、機材など)が必要なのか?
・それって、期日までに身につく・揃えられるの?

ということを割り出すために、現在、猛勉強中です。
ちゃんとインプットして、何が出来るかを冷静に見極めた上でないと、最終的な企画が立てられません。
#これまで暴走するかのように始めてしまって、非常に痛い目に遭ったことが多数なので。。。

どんなことを検討・勉強しているのかを一例で挙げますと・・・

どこかにメイン会場を設けて、そこからライブ配信を行うことだけは、間違いなくやりたいと思っています。
流す動画は、お店の人によるお茶の紹介(今、流行りのライブコマースってやつですね)だったり、オンラインによるセミナー配信かもしれません。
あるいは zoom飲み会 的に交流が出来る zoom茶席 かもしれません。

ライブ配信も1人が映るだけなら、それこそスマホのカメラに向かって、だらだら喋るだけでも何とかなります。
必要な機材も、ネット回線とスマホ、それからマイクぐらいあれば出来るでしょう。

が、

「それってコンテンツとして面白い?」
「みんながちゃんと楽しめる?」
「そのコンテンツ、エコ茶会らしいの?」

ということになると、ちょっと疑問です。

たとえば、お茶屋さんに商品説明してもらうとして、みなさんがジャ○ネットのT社長のように話せるわけではありません。
お店の方も、動画で商品の説明をしてくださいと言われても、かなり無茶振りだと感じるでしょう。
BGMも効果音も無いところで、「20分しゃべってください。台本は自分で考えて」と言われたら、これは苦行でしかありません。

見ている側としても、その動画を見続けるのは辛いでしょう。
できれば、明解で分かりやすい説明が良いですし、お茶好きさん代表的な人との掛け合いなどがあった方が、より分かりやすいでしょう。
場合によっては、産地の写真だとか、商品をアップにした写真とか、そうしたものも鮮明に見せたりする必要があるかもしれません。

そうなってくると、「それぞれの出演者を映すカメラが複数台必要。パソコンのプレゼン画面も表示したい。それを1つの画面に収めるにはスイッチャーが必要だし、BGMや効果音を入れるとなるとまた別の機材が・・・」というふうに、専門的な機材が必要になったり、技術的なハードルが上がっていきます。
「これ、映像の専門家が数人必要じゃない?」というレベルになってきます。


↑こういう機材が必要になるレベル

最近、YouTuberな方の動画を見るのですが、人気のある方は、大抵、このあたりの処理を軽々とこなした動画を投稿しています。
そういう方の動画はやっぱり見ていて面白いですし、時間を忘れて集中してしまいます。
外出自粛で、今や、その水準の動画に慣れてしまっている方も多いと思います。
そこへ来て、あまりにも手作り感溢れる、素朴すぎる動画を配信するだけでは、満足されないし、それは商品も売れないだろう・・・と思います。

やはり、大勢の方に見ていただくのであれば、それなりのクオリティは必要です。
その水準がどこまで高められるかを、現在、猛勉強しています。

 

個人的にも動画配信はテーマ

幸か不幸か?、個人的にも動画配信はテーマなのです。
昨年から開催を始めた、中国茶基礎講座
こちらも外出自粛要請などの影響で、しばらく中断を余儀なくされました。

一応、今月から新クールも含めて再開することにはしていますが、開催数や開催都市は絞らざるをえない状況です。
より多くの人にお届けするためには、オンラインでの配信も必要だと思い、そのための準備をしているところです。
多分、10月以降には何とか始められるようになるかと思います。

それに先だって、今年の8月以降には、セミナーだけでは無く、動画配信もやる予定にしています。

・・・という計画にしているので、補助金やら助成金やらにも応募をしまくっておりまして、それなりに機材に投資をする予定です。
#とりあえず、新しいカメラとレンズは買いました。簡易なビデオスイッチャーも買う予定。

最初のうちは、拙い動画を量産すると思いますが、作っているうちに徐々に上達していくと思います。
そう考えると、エコ茶会の頃には、それなりに良い動画コンテンツを作れるようになるだろう、というのが今の見立てです。
・・・多分、大丈夫だと思うんですけどね(^^;)

 

まあ、そういうことなので、エコ茶会の動画配信の方も、それなりのクオリティーになるはずです。
上手く仕組みを作りますので、オンラインで十分に楽しめ、交流が出来るイベントになると思います。
そうでなければ、オンライン開催をする意味がありません。何が何でもそうなるようにします。

 

・・・というわけで、2020年はオンラインのみでの開催となりますが、ピンチはチャンス!です。
今年はオンラインならではのことが色々できると思いますので、ぜひご期待ください!
なお、日程は変わらず、11月21日、22日(土・日)の2日間で開催する予定です。

 

第16回 地球にやさしい中国茶交流会
2020年11月21日・22日(土・日)
オンラインにて開催!
https://ecochakai.jp

 

にほんブログ村 グルメブログ 中国茶・台湾茶へ
にほんブログ村

新しい中国茶・台湾茶の情報サイト「Teamedia」スタート前のページ

茶海として使える・UNITEA ミルクピッチャー次のページ

ピックアップ記事

  1. 台湾でお茶を買うノウハウ2018(2)お店選び編(台北版・その1)
  2. 台湾でお茶を買うノウハウ2018(4)お店での買い方編
  3. 中国茶の世界にようこそ2019(1)中国茶の全体像
  4. 台湾でお茶を買うノウハウ2018(1)基礎知識編
  5. 台湾でお茶を買うノウハウ2018(3)お店選び編(台北版・その2)

関連記事

  1. お茶

    盛況でした!第1回 大大阪お茶会

    10日ほど前になりますが、1月21日(日)に大阪・本町の愛日会館(あい…

  2. お茶

    一人一席 春のティーパーティー

    今年も、NPO法人現代喫茶人の会が主催する「一人一席 春のティーパーテ…

  3. Teamediaプロジェクト

    台北でセミナー、やります

    あるきち@杭州の茶葉博覧会から戻ってきましたです。昨日までは杭州に…

  4. お茶

    日本全国茶館めぐり-茶坊 玉蘭(熊本県熊本市)

    築130年の古民家を活かした茶館熊本市内の住宅街のなかに、築130…

  5. お茶

    台湾のお茶ガイド(4)木柵鉄観音

    第4弾は、木柵鉄観音です。台北市内で作られている名茶木…

  6. Teamediaプロジェクト

    セミナー「標準」を読む、やります

    年始に宣言しておりましたが、今年はセミナーをやります。初回は、…

コメント

  • コメント (0)

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

  1. お茶

    第15回 地球にやさしい中国茶交流会 御礼
  2. お茶

    日本全国茶館めぐり-今古茶藉(山梨県山梨市)
  3. お茶

    日本全国茶館めぐり-無天茶坊(岡山県玉野市)
  4. 中国旅行

    福建烏龍茶の旅2017(15)安渓の中国茶都
  5. 中国旅行

    九曲紅梅と龍井茶の郷へ(10)龍井村・老龍井
PAGE TOP