中国旅行

九曲紅梅と龍井茶の郷へ(14)上海書城・天山茶城

5日目は上海です。
こちらでも小雨が降っています。今回の旅行、毎日、カラッとは晴れませんねぇ。
まあ、外出しているときに大雨が降らないので、良いのですけれど。

上海書城

午前中はまず、上海書城へ。

上海で一番?大きい本屋さんです。

お目当てはお茶の本。
1階にもライトなお茶の本はあるのですが、そこは華麗にスルーして専門書フロアへ。
色々欲しい本はあったのですが、重さや予算と相談しつつ、じっくり吟味して、6冊ほど購入。

個人的に一番のヒットだったのは、品種図鑑の新版ですね。

国家級・省級の品種登録されているものが、写真とともに紹介されています。
製法と品種は押さえないといけませんからね。

上海書城、これでも最大級の本屋さんなんですが、やはり中国でもネット書店の勢いが強いようで。
専門書は品揃え的に物足りないかな、と思うところもありました。
Amazon中国あたりで購入してホテルに送ってもらうという方が、効率良く入手できそうな気もします。
1都市に長期滞在する機会があれば、試してみようと思います。

お昼は生煎

ランチは、小楊生煎館でサクッと生煎を。

酸辣粉も一緒に頼んでみました。
これだけでかなり満腹になります。
やけどには注意ですけど、アツアツの生煎にかじりつくのはやはり美味しいですね(^^)

午後は天山茶城へ

午後からは天山茶城へ。
今回は2号線の婁山関路駅から行ってみました。
こちらの方がアクセスしやすい印象でしたね。

天山茶城では昨年来て好印象だった、安徽省のお茶のお店に。
お店に行ったら覚えていてくれていました。

やっぱり、良いお店を見つけたら、リピートするのが一番です。
「また来るよ」と行って来ない人は大勢います。
それだけに、「また来るよ」と言って、ちゃんと来る人は当然、良くしてもらえます。
行動で示さないと信用してもらえません。

六安瓜片を試飲

まずは今年の六安瓜片があるかどうかを聞いてみます。
穀雨を過ぎているので、大丈夫だろうと思ったのですが、丁度来たところとのこと。
ベストタイミングだったと思います。

いくつかグレードがあったのですが、ワンランク上のものをチョイス。
なんでも、穀雨のちょっと前にできたもの、とのことです。

穀雨の時期に摘まれたものと飲み比べましたが、やはりこちらの方が余韻がずっと長いです。かなり美味しいです。
普段飲みにするのならば、穀雨の時期のもののほうが味も強くて分かりやすいんですが、茶湯の滑らかさ、味わいの持続感では圧倒的にこちらですね。
お値段的には大分違いますが、その価値があると思いました。

ちなみに、お茶の淹れ方にも特徴が。
というか、「日本ではなんで違うんだろ?」と思うことがありました。

こちらでは茶海を2つ用意し、1つの茶海に茶葉とお湯を浸して急須代わりとし、もう1つの茶海に茶漉しを使って注いでいました。
で、肝心なところなんですが、必ず全部は注ぎきらないんです。
半分ぐらいは残して、上澄みだけを必ず移していきます。
そして、さらに足し湯をして、また半分ぐらい残して注ぐ・・・と繰り返していきます。

中国緑茶を美味しく飲むなら、これが当然だと思うんですが・・・
日本の茶席とかだと、緑茶でも蓋碗で淹れて、全部注ぎ切っちゃうんですよね。
それだと2煎目以降の味がガクッと落ちるし、美味しいところを使い切れないと思うんだけどな・・・と感じていました。

おそらく茶芸の型としては注ぎきった方が綺麗だし、烏龍茶や紅茶は注ぎきるのが必須なので、それと同じようにやっているのだろうとは推測するのですが、もったいないなー、と。
注ぎきった場合と残した場合で、味がどう違うかを実験してみると、すぐ分かると思うんですけど。

猴坑の太平猴魁を飲む

次に「太平猴魁はどう?」と聞かれたので、お願いすることにしました。

こちらは大ぶりの茶葉なので、グラスにガサッと。
穀雨ごろに摘んだものとのことです。
十分にトロッとした味わいとうまみが詰まっていて、美味しいです。
太平猴魁らしいお茶だなー、と。

うーん、これも買っていこうかしら。

と思っていたら、「丁度、良いのが入ったんだけど、これも飲んでみない?」と。
「なんです、それは?」と聞いたところ、猴坑村の太平猴魁だ、と。
茶葉を並べて比較してみました。

左が猴坑村のものです。茶葉の美しさが全然違う・・・

猴坑村、太平猴魁の原産地とされているところで、環境がまるで違うのだそうです。
なので上質のお茶はここに限る、と。
ただ、うちでも毎年入荷できるわけではなくて、とにかく産量が少ない、と。

こちらは高級なので、数枚の茶葉をとって、茶海に淹れて出します。
みんなには茶杯でシェア(冒頭の写真)。

で、飲んでみたのですが・・・

次元が違いましたね。
トロッとした茶湯で、喉ごしも滑らか。
余韻がずーっと続いて、戻りの甘さが段違いに素晴らしく。
最初に飲んだお茶が、すっかりかすんでしまいました。

ぐーーー、このお茶欲しい!と思ったのですが、お値段を聞くと、1斤5500元(500gで約9万円)。
んー、新台幣だったら買いますが、もちろん人民元ですよね・・・(-_-;)

「いやいや、このお茶、全然高くないんだよ」とオーナーさん。
茶摘みの人件費でどのくらいかかるのか、などの計算をその場でしてみせてくれました。
うん。確かにそれなら高くないね。不当に高くしているわけでは無いのは、よく分かりました。

でも、額面的にちょっとねぇ・・・

ということで、最初の太平猴魁を少しだけ購入することにし、今回は猴坑村のお茶は断念しました。。。
明日、安吉白茶を買わないといけませんから。お金を残しておかないと(^^;)

それでも、飲ませてもらえただけでも本当にありがたいです。
太平猴魁の美味しさの天井が、もっと上にあることが分かったわけですから。
少なくとも、日本国内では味わえないお茶だと思います。
通関費用などを考えたら、とても商売になりませんからね・・・

 

天山茶城
住所:上海市長寧区中山西路518号
交通:地下鉄3号線・4号線 延安西路駅から徒歩15分、地下鉄2号線・婁山関路駅から徒歩10分

 

大寧国際茶城

帰りは大寧国際茶城にも立ち寄ってみました。

以前と比べても、白茶が盛り上がっているなー、という雰囲気は感じました。
ただ、どうもここの茶城では何か買おうという気にはならず。
またチャレンジしてみます。

大寧国際茶城
住所:上海市閘北区共和新路1536号
交通:地下鉄1号線・延長路駅から徒歩8分

 

続く。

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いよいよ、明日は最終日

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