お茶を購入した後、ひょっとしたら・・・と思って博物館を覗いてみましたが、まだ開いておらず。
仕方がないので、イラストマップに載っていた”茶園”を見に行ってみようということで、バスが通る一本道を山の方へと進んで行ってみます。
”バス通り”と言っても、交通量は本当に少なく、ときどき車やバイクが1台走ってきて、また静寂に戻る、といった様子。
ごく稀に、お茶の好きそうなおばさま方のバスツアーと思われる一団が歩いていることはありましたが、行き交う人も少なく。
あまりにのんびりとした田舎道です。
村の歴史を知る
1つ先のバス停・双霊村委のところには、村の概略を記したものがありました。
上堡村と大嶺村が合併して双霊村になったそうで、人口は750人(204戸)、総面積は5.42平方キロメートル。
2009年から”江南生態茶村”という名称を名乗っており、村では農薬などを一切使用しないこととされています。
産業の中心は茶業で、西湖龍井の原産地保護地域でもあり、九曲紅梅の主産地です。
元々は不便なところだったようですが、ダムができてだいぶ変わったようです。
また、舗装道路が通ったのは2003年のことだとか。最近まで、なかなかの秘境だったんですね・・・
観光には2010年から力を入れているようで、”浙江省特色旅游村”となり、農家民宿などもやっているとのこと。
最近の”茶旅”ブームの走りともいえる村のようです。梅家塢のようなイメージだったんでしょうね。
そして九曲紅梅についてですが、この村には800畝あまりの茶園があるとのこと。
大手の茶葉会社の誘致などもして、九曲紅梅のブランド力を高めようとしている、などのことが書いてありました。
「她(彼女)」という代名詞が使われているので、九曲紅梅は女性扱いみたいです。
浙江省の銘茶、大体緑茶ですから、その中の”紅一点”ということでしょう。
通りの両サイドに茶畑が
さらにテクテク山の方へ登っていくと、茶畑が見えてきます。
このへんは綺麗に揃っている畑が多いので、品種茶メインかなー、と思います。
畑ごとに葉の緑色の深さが違うので、それぞれ違う品種を植えているようですね。
あまり茶畑にググッと近づくことはできませんが、緑も多くて、ちょっとしたハイキングです。
空気も街中よりは美味しい感じ。
九曲長廊
歩いていると、右手に何やら建物を発見。
”九曲長廊”と名付けられた回廊のようです。
九曲紅梅の”九曲”にちなんだもののようです。
何もないところなので、何か観光の目玉になるようなものを・・・と作ったのだろうと思います。
これぞ、”ザ・観光地化”ですね。
中は普通の廊下・・・なのですが、ちょっとした壁画的なものもあります。
あと、茶畑がすぐ近くに迫っているので、お茶の樹がよく見える。そして、雨でも濡れない。
あたりがメリットでしょうかw
観光地化というと、”興醒め”みたいに思われることもありますが、良い点もあります。
九曲長廊の終点の先には、このような建物が。
綺麗な水洗の公衆トイレがありました。
中国人でも都会に住む人は「農村はトイレも衛生的ではなくて、行きたくない」というイメージがあるので、こういうところに最初に手を入れるんでしょうね。あと、宿泊施設に食事をするところ。
衛生環境は、観光地化すると劇的に良くなるので、観光地化は悪いことばかりではないと思います。
というか、普通の日本人なら歓迎するんじゃないだろうか、と思います。
「ああ、観光地化した。古き良き中国がなくなった・・・」と嘆いた方がカッコいいのかもしれませんけど、個人的には行ける茶産地が増えるから、どんどんやれ!と思います。
このちょっと先に、510路線バスの終点「如意尖」がありました。
如意尖というのは、杭州市の最高峰の山で、標高は537mだそうです。
その麓の村になっているのが旧・大嶺村。バス停終点の最寄りの村です。
イラストマップを見ると、こちらにも、ちょっとした農家レストラン的なものがあるようですが、あまりに閑静な村だったので、探検は止めておきました。旧・上堡村の方が、まだ少し開けている感じがします。
茶文化展示館から、ここまで徒歩25分ぐらいです。
少し上り坂なので、次回は終点までバスで来て、展示館の方に下りていくのも手かな、と思いました。
と、大体、こんな感じの村であることは分かりました。
もうやることが無くなったので、来た道を戻って、茶文化展示館に再チャレンジしてみたいと思います。
これでダメなら、本日は撤収ですね。
せっかく来たので、今度は開いているといいんですが・・・
続く。
のんびりした村でした
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